From:Dr.kappa
水曜日、午後4時59分
大学、オフィスより
コピーライティングを学ぼうとする方々は、心理学や脳科学を応用しようとする人が多いようです。
コピーに関する書籍やブログ記事、動画解説などを見ていると、必ずと言って良いほどこれらの学問とセットで語られていることを目にします。
このアプローチは「正しい」のでしょうか?
もう少し正確に表現しましょう。
心理学や脳科学を使うと本当に狙った通りの影響を与えることができるのでしょうか?
今回の補足メールでは、この問いを考えてみたいと思います。
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まずは前提から。
コピーライティングに心理学や脳科学を応用しようとする方々は、暗黙の内に「脳の働き・言葉に対する反応は人類に共通する」と仮定しているように私の目には映ります。
(明言されていることもあります。)
さて、この仮定は正しいのでしょうか?
もし、仮定が誤っていれば、その上に構築された理論も台無しになってしまいます。
したがって、建設的な考察をするには「そもそも仮定が正しいか?」をきちんと考えることが重要です。
(これは理論物理学の研究で私が常に意識していることでもあります。
私だけでなく、ほとんどの理論物理学者たちもそうです。)
冒頭からこのような問題提起をしている事実から、薄々勘付かれたかもしれません。
実は脳の働き・言葉に対する反応は人に依って異なるという研究があります。
この研究は認知科学者Lera BoroditskyのTED(英語)で分かりやすく紹介されています:
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=RKK7wGAYP6k
6分48秒頃からです。
簡単にお話しすると、この講演では「色に関する言葉が脳の働きを変える」という現象を紹介しています。
具体的には次のような発見:
英語とロシア語を比較します。
すると、淡い青も濃い青も英語ではblueと表現されます。
ですが、ロシア語では前者をgoluboy、後者をsiniyと表現するとのこと。
重要な点は、ロシア語には両者を区別する言葉がある点。
そして、ここからが脳に関連する部分ですが、英語話者とロシア語話者に青色を見せたそうです。
色を淡い青から濃い青にシフトしていくと、それらに異なる言葉を使う者の脳では驚きを表すシグナルが見られました。
一方で、両者を区別しない言葉の話者の脳では驚きの反応は見られませんでした。
つまり、全く「同じ」物理的な刺激を与えても、使う言葉によって脳の働きまで変わるということをこの実験は教えてくれます。
物理的な刺激でも言葉の影響を受けるのです。
いわんや抽象的な刺激においてをや。
以上より、脳の働き・言葉に対する反応は人類に共通では「ない」と結論されます。
言い換えると、この仮定の上に構築されたコピーライティング理論はあまり有用ではないということ。
英語でコピーを書いていればまだマシです。
というのも、心理学や脳科学の根拠とされている研究は英語話者に対して行われたものが多いから。
(この点は上のTEDの最後でも言及されています。)
ということは、それらの研究結果は英語話者には当てはまる可能性が残されていますが、日本語話者に当てはまるかは疑問です。
ここに、私がコピーライティングではなく、言葉と認識を研究している理由があります。
「自分が拠って立っている土台は正しいか?」
仮定を疑うことで建設的な思考をしていきましょう。
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ここで言葉の使い方を鍛錬し、自力で稼ぐ力を磨いていきましょう。
最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。
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