From:Dr.kappa
土曜日、午後2時32分
ショッピングモール、スタバより
いきなりですが、次のような場面を想像してみてください。
あなたの目の前には生まれつき目が見えない方がいるとします。
その方に対して「赤色を説明してください」と言われたら何と答えますか?
間違っても「赤は赤です」と言いはしないでしょう。
恐らく
・暖かい色
・元気の出る色
などと答えたり、あるいは物理学の知識を使って
・波長が625nm~780nmの光
などと伝えるかもしれません。
いずれにせよ、「赤色」を説明するために、「赤色」以外のことを話す筈です。
なぜ、私たちはこんな回りくどいことをするのでしょうか?
根本的には全ての価値や意味は、周りとの関係で立ち上がるからです。
(これは私の理論の公理の1つ。)
別の理由としては、いま考えて頂いたような状況では、相手の方はまだ知らない世界、経験したことの無いものを伝えようとしているからです。
つまり、相手が経験したことの無い物事を伝えるには、原理的にそれ以外を語るしか方法は無いということ。
(さもなくば、目が見えない方に「赤は赤だ」と言うような、何も伝わらない言葉になってしまいます。)
ですが、どうでしょう。
巷のコピー(特にセールスレター)には、相手が経験したことの無い物事にも関わらず、そのものを主張している言葉が多いのでは無いでしょうか?
例えば、5月18日のメールで引用したDM。
差出人について私は何も知りません。
このような状況で「有益な情報」と言われて、私に何が伝わるのでしょうか?
正直、彼の言葉から受け取るものはありませんでした。
上で何も伝わらない言葉としてご紹介した「赤は赤だ」という言葉と変わらないからです。
ただ、この「ミス」を犯してしまうのは仕方が無い部分もあります。
というのも、こんなことを教えてくれるコピーライティングの本は(少なくとも私が知る限り)無いからです。
もちろん、私が不勉強なだけかもしれませんが。
ですが、私はまだ出会ったことが無いので、私自身、言葉の研究を通して上の発見をするまではストレートに主張してしまっていました。
そして、巷のセールスレターにも多い。
例を挙げればキリがありません。
まだ経験したことの無い方々に対して
・美味しい
・稼げる
・痩せる
などと主張しても、何も伝わらないのです。
ではどうするか?
周辺を語ること。
ちょうど、目の見えない方に「赤」以外の要素を使って赤を説明しようとするように。
具体的には?
その方法については来月のメインメールでお話しする予定です。
P.S. 今回お話しした周辺を語ること。
これを徹底している例を次のセールスレターで見ることができます:
https://swiped.co/file/kurobuta-ham-letter-by-gary-bencivenga/
URLから分かると思いますが、このレターを書いたのはGary Bencivenga。
世界一のセールスコピーライターとして先日ご紹介した者です。
このレターでは「黒豚ハムが如何に美味しいか」を伝えようとしていますが、注意深く研究すると、「美味しい」とはほとんど書かれていないことに気付くでしょう。
彼のようなトップレベルのコピーライターも周辺を語ることによって、まだ経験したことの無い見込み客に「美味しさ」を伝えようとしているということです。
最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。
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