信頼されるリーダーが力んでいない理由

From:Dr.kappa
月曜日、午後11時02分
自宅、ガラスのテーブルより

今月のメインメールでお話しした2つの論理:

交換の論理と贈与の論理。

前回のメールでは、この考えをコピーライティングに応用する方法をお話ししました。

(具体的には、成約率を上げた13文字の「魔法の言葉」について。)

ですが、この2つの論理を手にすると、強い影響力を持つ言葉以外の理解も深めてくれる場合があります。

その1つがリーダー論。

巷で理想的と言われるリーダー像があります。

それは

・グイグイ引っ張り、決して失敗を見せないリーダー

ではなく、

・失敗などの弱みも見せるリーダー

です。

(私はリーダー論に関しては深く勉強した訳ではありません。

ですが、情報収集も兼ねて日々サークルで行っている鍛錬でForbesの記事を読むことを日課としています。

この雑誌は経営者なども含むビジネスパーソン向けなので、当然リーダー論に触れられることもあります。

すると、私が知る限りは後者のリーダー像が良いと主張されていました。

あるいは、5月18日のメールで引用したSimon Sinekもリーダー論について語っていますが、彼も後者のリーダー像を推しています。)

「リーダー」という言葉ではイメージしにくい場合は、ご自身の上司やメンター、先輩などを思い出してもらうと分かりやすいかもしれません。

前者のリーダーは確かに頼りがいがあり、リードしてくれる感じはします。

ですが、個人的にはどこか近寄り難い印象を受けます。

対して後者のリーダーには親しみを覚え、彼らの為に全力を尽くそうと努力したくなるでしょう。

少なくとも私はそう思った経験があります。

では、なぜ弱みも見せるリーダーの方が好ましい(と言われる)のでしょうか?

前者のリーダー像のように、弱みを見せまいとする者は、「(能力面などで)優位に立つことでリーダーになろうとしている」と考えることができます。

それ故、能力的に劣っていると捉えられ兼ねない失敗は見せようとしません。

つまり、彼らはリードする方法として優位・操作を使った交換の論理に基づいていると言うことです。

一方、弱みも見せるリーダーはメンバーより優位に立とうとはしていません。

その為、交換の論理をかざしてしまうことを避けることができています。

それだけではありません。

往々にして、弱みを見せる時には助けも求めるものです。

これがお願いになります。

「助けてください」というメッセージになるのです。

すると、メンバーはリーダーに対して知らず知らず贈与をすることになります。

ちょうど、前回のメインメールでお話しした「魔法の言葉」が行っていることと同じ構造ができると言うことです。

その結果どうなるか?

贈与の論理の性質から、贈与者となったメンバー達はリーダーに好感を感じ、関係が築かれます。

私が見て来た限り、リードしなければならない立場に就くと、前者のリーダー像のように「優位にいなければ」と力む方々が多いようです。

ですが、肩の力を抜いて、贈与の論理を使うようにすると、思い掛けず上手く回り始めるかもしれませんよ。



最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。

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