毎年数億円売る伝説のセールスマンの思考法

From:Dr.kappa
水曜日、午後5時07分
大学、図書館より

私の友人には伝説のセールスマンと呼ばれる者がいます。

彼は高額商品にも関わらず、業界の標準を大きく上回る契約率を叩き出していました。

なんでも50%〜80%の契約率をコンスタントに出していた、と聞きました。

結果、毎年、数億円の売上。

彼はどのような売り方をしていたのか?

そのヒントを得る文章を入手しました。

その文章を読み解くと、見えて来たことがあります。

それは彼が2つの思考法を明確に区別していたこと。

巷には思考力を磨こうという需要が見られます。

思考トレーニングといったタイトルの書籍を本屋で何冊も目にするからです。

私はそれらを網羅的に調べたことはないのですが、少なくとも私がパラパラと眺めた限り、友人の思考法はどこにも書いていないことでした。

では、伝説のセールスマンと呼ばれる友人が区別していた2つの思考とは何か?

それは演繹法と帰納法です。

この言葉自体は聞いたことがあるかもしれません。

演繹法というのは絶対的に正しい原理があり、そこから帰結を導いていく思考法。

一方の帰納法というのは経験から「こうであろう」という結論を導いていく思考法。

演繹法の例としては、こんなのがあるでしょうか。

「読みにくいコピーだと離脱する」という性質は原理だと言って良いでしょう。

したがって、読みやすいコピーにして離脱を防ぐ、というのは演繹的思考例の1つです。

一方、「無料」という言葉を入れると反応が良かった、という多くのテスト結果から「無料という言葉をヘッドに入れよう」と考えるのは帰納的思考の1つになっています。

これら2つの思考法を明確に区別して使用していたでしょうか?

少なくとも私は意識していませんでした。

数学の研究をしているので、帰納法を使って証明をすることはあります。

ですが、それ以外の場合は「ぼんやり」と行っていた自分の思考に気付かされました。

例えば、言葉による影響力を考えた場合。

どちらの思考法を使うべきだと考えますか?

この問いに答えるには、そもそも思考を始める前に1つの問いを立てるべきだということに気付きます。

その問いとは「人がどのような時に影響を受けるか、絶対的に正しい原理はあるか?」です。

本メルマガの大きなテーマでもあるコピーライティングを扱った議論で、ここから問い・思考を始めたものを見たことがありますか?

私はありません。

ですが、友人の文章を分析すると、このレベルから思考を始めるべきだと気付かされます。

さもなければ、シャープな思考ができないからです。

逆に明晰な思考ができれば、そこから構築された理論も深く鋭いものになるでしょう。

したがって、言葉によって大きな影響力を与えることを目指す私たちはこの問いから思考を始めたいと思います。

すると、心理学や脳科学などの実験によって、様々な知見が集められていることを思い出します。

それだけではありません。

過去の偉人たちが人間や認識に関して蓄積してきた思考もあります。

では、これらを絶対的に正しい原理、公理として結晶化することは出来ないでしょうか?

もし、いくつかの公理に結晶化することが出来たら、様々な帰結を演繹的に導くことが出来ます。

公理の上に論理という足場で組み立てられた数学が往々にして直感に反するように。

公理的に導かれた影響力に関する理論は、過去のコピーライターたちが経験に基づき手探りで築いてきた教えとは全く異なるものになるかもしれません。

ですが、実験にも裏打ちされた公理に基づいている以上、公理的影響力が教える手法は帰納的には到達できない結果を叩き出すことも決して不可能ではないでしょう。

友人の文章を分析して、私はこのようなことを考えました。

そして、実際にこの試みを始めました。

そう、公理的影響力、Axiomatic Influenceの理論の構築を始めたのです。

これは以前から考えていた、公理的コピーライティングを更に進化させたものです。

具体的には、書き言葉に限定せず、人間の認識レベルから、最も効率的に影響を与えるにはどうすれば良いか?を考察しています。

このプロジェクトは私の言葉の使用を更に研ぎ澄ましてくれそうな予感があります。

それ故、私自身、今このプロジェクトに力を注いでいます。

具体的には、この思考の時間を日課に組み入れました。

結果、プロジェクトを開始した当初に候補として挙げていた7つの公理は修正を受けました。

より根本的な公理に到達したからです。

私が現時点で設定した公理の数自体変わりました。

その数ですか?

5つです。

「公理的影響力」と聞くと、書籍『影響力の武器』を思い出すかもしれません。

そこでは7つの「心理原理」が解説されています。

ですが、公理的影響力の立場に立つと、これら7つは原理ではなく「導出されるべき性質」に格下げされます。

では、5つの公理から7つの「心理原則」を導けるのか?

つい先日、これらの導出に成功したと私は考えています。

7つの「心理原則」よりも根本的な5つの公理とはなにか。

その公理の解説や、それらから導かれる帰結。

これらは論文のようなレポートで解説することを考えています。

ご興味がありましたら「待ってるよ」などとメールをください。

もっと力を注いで、より早く完成させられるかもしれませんので笑



最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。

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