From:Dr.kappa
木曜日、午後6時58分
大学、オフィスより
いま、新しいセールスレターを書いています。
私たちはセールスレターの全ての文章を、ただ1つの目的の為に書きます。
商品を購入してもらうこと。
そして、AWAIというアメリカでコピーライターを育成している組織は、購入の決定の73%はヘッドラインでなされている、という調査結果を報告しています。
つまり、売れるセールスレターか否かは、ほとんどヘッドで決まってしまうということ。
厳しい書き方をするなら、ヘッドがダメなら本文がいくら良くたって売れない、ということ。
AWAIだけではありません。
自身もコピーで何億円も売ってきたMFも、プロモーションの結果の8割は、コピーの2割、つまり(ヘッドライン含む)リードで決まる、と言っています。
リードというのは、ヘッドラインとそこに続く数行の文章です。
結果に対してこれだけの比重を占めるリードですが、私が書いていたレターのリードはどうもしっくり来ませんでした。
ビッグアイデアが無い気がしたのです。
このような時、以前までの私であれば、そのまま書き続けてしまっていたかもしれません。
ですが、(ヘッド含む)リードの重要性を今は経験を通して理解しているので、一旦戻ってビッグアイデアの磨き込みを行いました。
それにあたって、私が過去に集めた、売れたヘッドの研究を行いました。
同じ研究は過去にも何回か行ったことがあります。
ただ、私は日々人間と認識の研究を行っていますので、今ならより明確な共通点を見い出せるかもしれない、と考えました。
結果ですか?
再挑戦して正解でした。
私の手元には、華々しい結果を叩き出したヘッドが何10本も集められています。
それらの特徴を抜き出しながら順番に見ていくと、どれも4つの共通点を持っていることに気付いたのです。
それら4つの共通点を盛り込んだヘッドを書こうとすると、自然とビッグアイデアも定まりました。
ビッグアイデアが練り込まれたことによって、自ずとリードも固まりました。
この2つが固まれば、コピーは独りでに書かれます。
筆(今どきは指でしょうか)が走り、一気にセールスレターが書き上がりました。
私の経験上、このように勢いに乗って書かれたコピーは結果が良くなる傾向があります。
言い換えると、コピーを「書いている」ようでは、コピーライターとしては二流。
一流のコピーライターはほとんどビッグアイデアを磨き込むだけ。
あとはそのビッグアイデアに独りでにコピーを「書かせている」とも言えるかもしれません。
では、売れたヘッドに共通する4つの特徴とは何なのでしょうか?
このメールでは、その内の1つだけ解説したいと思います。
「他の3つも知りたい」など反響があればまた残りを解説します。
求められていないことを解説するくらいなら私は自分の研究をしていたいので。
普通に解説しても面白くないので、あなたにも私と同じ研究をしてみてもらいたいと思います。
そこで、それらの共通点を持つ、効果実証済みのヘッドをいくつかお見せします。
では行きましょう。
1本目は有名なピアノコピーのスワイプ
They grinned when the waiter spoke to me in French … But their laughter changed to amazement at my reply.
(私は普段、英語を使っているので英語のヘッドです。)
日本語訳すると
「ウェイターがフランス語で話しかけてきた時、彼らはにやけた…だけど、私の答えを見て驚きに変わった」
などでしょうか。
このヘッドの特徴にお気付きでしょうか?
では、次に行きます。
What Never To Eat On An Airplane.
日本語訳すると
「飛行機の中で決して食べてはならないもの。」
最後はこれ
Profit With The Insiders Without Breaking A Law.
日本語訳は
「インサイダーと儲けよ、法を犯さずに。」
いかがでしょうか。
これら3本のヘッドに共通する特徴を見抜けましたか?
共通点はいくつもあります。
私が気付いた4つの共通点の1つは「比較が含まれていること」です。
特に1本目のヘッドは分かりやすいのではないでしょうか。
にやけるvs驚き、という比較が入っています。
2本目はどうでしょうか。
一見、「食べてはならない物」としか書かれていません。
ですが、否定が入っているので、これにより食べて良い物vs食べてはならない物という比較が生まれています。
3本目はどうでしょう。
このヘッドも「インサイダーと儲ける」としか書かれていません。
ですが、ここにはインサイダーを味方に付けて儲ける者vs味方に付けられず儲けられない者という比較が隠れています。
したがって、結果を出したこれら3本のヘッドはどれも「比較を含んでいる」ことを見ることができます。
ただ、「なるほど、比較を含めれば良いんだね」と「納得」しているようではダメです。
なぜ比較が入ると結果に繋がりやすいのか?まで理解しなければなりません。
ここまで理解しないと、コピーライティングの本に載っている「なぜ」「無料」などの強力な言葉を多用するだけのライティング初心者と変わりません。
では、なぜ比較を入れると良いのでしょうか?
私なりの考えは次の通り。
全ての価値は相対的です。
したがって、痛みや快楽などの価値を見せるには必然的に比較を見せる必要があるから。
抽象的なので分かりにくいかもしれません。
そこで、1つ具体例を考えてみましょう。
あなたは凄腕のコピーライター。
成約率は100%です。
書くレター書くレター、ページにアクセスしたユーザーは全員購入します。
すごいと思いますか?
この問いに対する論理的にできるだけ正確な答えは「他のコピーライターに依る」です。
他のコピーライターたちが1%程度の成約率であれば、100%は圧倒的です。
すごいとしか言いようがありません。
あなたの元には執筆依頼が殺到するでしょう。
ですが、他のコピーライターたちも全員100%の成約率を出すとしたら?
この状況ではあなたは他のライターと同じ、何の変哲も無い普通のコピーライターです。
あなたへの依頼は、需要の総数をコピーライターの総数で割ったくらいしか入らないでしょう。
他のコピーライターと「比較」した時に価値が無いからです。
成約率100%にも関わらず。
言い換えると、あなたの能力だけ見ていても価値は生まれません。
価値は原理的に比較によって生まれるからです。
したがって、ベネフィットなどを含む価値を感じてもらうためには、どうしても比較を見せるしか無いのです。
これこそ、売れたヘッドには比較が含まれている理由だと私は考えています。
あなたはこの共通点を見抜けましたか?
この共通点が含まれる理由に思い至りましたか?
他の3つの共通点に気付きましたか?
最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。
ご質問やご意見を歓迎します。
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