挑戦状

From:Dr.kappa
月曜日、午後4時45分
大学、オフィスより

私は瞑想を日課にしています。

思い出すと、中学生の頃から行っていました。

素直な子供だったので、何かの本で読んだ「瞑想で脳を開く(?)と超能力が使えるようになる」という主張を信じて日々真面目に取り組んでいました笑

一方、今の目的は健康や生産性向上。

途中からは、脳波を測定する機械も購入して、かなり本格的に瞑想していました。

ちょうど広告のように、測定が出来るとフィードバックによって改善も出来ます。

機械も使った瞑想をしていた頃は、ある程度は脳波をコントロールすることも出来るようになっていた記憶があります。

(と言っても、calmと呼ばれる1つの落ち着いた状態に一時的に持っていくことが出来ただけです。)

その後、引っ越しなどでそのツールを使わなくなってしまったのですが、先日発見して再び使い始めました。

ただ、その前に1つ問題が。

頭に装着する装置なので、接触面にはゴム樹脂が使われているようです。

鋭い勘の持ち主なら、この時点でお気付きかもしれません。

そう、そのゴム部分がベタベタになっていたのです。

ベタベタな装置でも使えなくはないのですが、個人的には瞑想に集中できない気がしました。

そこで、汚れをきれいにする方法を調べました。

どうやらベタベタ汚れの原因は加水分解らしいとわかります。

つまり、空気中に水蒸気として存在する水と起こる化学反応が原因。

メカニズムが理解できたところで、取り除き方も調べてみました。

いくつもの方法が見つかりましたが、手元にある物だけで出来そうだったのは1つ。

消しゴムで擦るという方法。

今までも輪ゴムやゴム樹脂の取っ手など、ゴムのベタベタ汚れに直面したことはありましたが、一度も取り除くことに成功しませんでした。

(そもそも除去しようと試みなかったからですが。)

半信半疑で消しゴムで擦ってみると、白い膜のような物が出て来て、それでも擦り続けると消しカスと一緒に膜が取り除けました。

中から現れた樹脂に触ってみると、新品のようにサラサラ。

「こんな身近な物でベタベタ汚れを落とせたのか」と1つ勉強になりました。

**

瞑想装置の化学物質の膜が剥がれて新しい状態になったこと。

これと似たことが人間と認識に対する私の理解でも先日起こりました。

今まで学んできて、そして自分自身でも研究してきたことで、ある程度の「装置」が出来ていました。

ただ、数年掛けて蓄積したものを磨いていなかったので、ベタベタした使えないものになっていたのです。

ところが、

・私が知る中でトップレベルのコピーライターのセールスレター
・伝説のセールスマンから教わったセールス方法
・それに私の考察少々

で磨いてあげたところ、「これしかないのでは?」という型が見えて来ました。

まさに一皮剥けた感覚です。

脳科学や行動経済学、分析哲学などのバラバラとした観察が一か所に落ち着いた感覚を得ました。

ちょうど瞑想中にcalmに落ち着いた時のように。

この「新装置」は一見、巷のコピーライティングの教科書が教えていることと矛盾するように見えます。

例えば、コピーの先生たちは通常、「ベネフィットを書け」と教えます。

ですが、「新装置」のスタート地点の1つは「ベネフィットは死んだ」というもの。

したがって、ベネフィットは語りません。

(もし、あなたの商品をお持ちでしたら、訓練の1つとして、どうやってそのベネフィットを語らずに売れるか?と考えてみることをお勧めします。)

この方針1つを取ってもいくつもの理由があります。

ここでは3つだけ書いてみましょう。

1つは前回のメールで書いた時制の問題。

ベネフィットというのは原理的に未来のことを書くことになります。

未来というのは定義から経験していないので、「臨場感」が下がります。

したがって、人はベネフィットに影響を受けにくい傾向があります。

これこそ、億を稼ぐトップレベルのコピーライターでも、ベネフィットを土台としたレターだからか、成約率1.15%止まりの理由かもしれません。

(もっとも、成約率は影響力を測る1つの指標に過ぎませんが。)

2つ目の理由は2つの論理。

この点は何回も書いて来たのでサラっと書くに留めます。

個人的な観察では、ベネフィットを書くとどうしても交換の論理に陥りがちです。

というのも、結局、「これを買ってね、そうしたら対価としてこのベネフィットが得られるよ」という論理になるからです。

分かりやすいように、具体例を1つ見てみましょう。

仮に「飲んだら10㎏痩せるサプリ」があったとします。

そのサプリを買った方は提供者との間に継続的な関係を感じると思われますか?

まずあり得ないだろう、というのが私の観察です。

(少なくとも、贈与の論理を特徴付ける後ろめたさや罪悪感は感じないと思います。)

ベネフィットライティングが終わっている3つ目の理由は現実的です。

つまり、法的な問題。

数年前までは広告に対するルールは比較的緩かった印象を持っています。

ところが、購入者を守ろうという健全な動きから、誇大広告を規制しようという動きが強まって来ました。

結果として、PPCアフィリエイトは非常に難しくなっています。

もちろん、法律を遵守した範囲でコピーを書くことはまだ可能だと思いますし、実際そうやって稼いでいる方もいらっしゃると思います。

ただ、法の抜け目を探して食べていくような道は個人的に筋が悪く感じます。

仮に今日、広告が通ったとしても、明日禁止される可能性があるのであれば稼ぎ続けることは難しいからです。

主にこれら3つの理由から、ベネフィットライティングは段々と使い物にならなくなって行くだろうと考えています。

**

では、これから私たちはどのような言葉を語っていけば良いのでしょうか?

今回のメールで書いたことは、以前から触れて来た「公理的コピーライティング」の第0章の一部です。

以前から書こう書こうと思っていても、ベタベタ汚れの状態だと分かっていたので中々書き始められずにいました。

ただ、磨くことで膜が剥がれたすっきりした状態が見えて来たので、これを機に書き始めようと思っています。

ということで、予約を受け付け始めました。

https://pont.co/u/drkappa/request/5487000

内容次第では値上げすることもありますが、値下げすることはありません。

予約して頂いた時点より提供時の料金が値上がりしていたとしても、追加の料金は頂きません。

ベネフィットライティングを信じていらっしゃる方には役に立たないと思います。



最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。

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