利益最大化を図るマーケティング戦略

From:Dr.kappa
木曜日、午後11時20分
日本、本州


(これは、2020年10月23日に送信した私のメルマガを一部編集したものです。)

成約という現象。

もし、この現象を自由にコントロールできたなら…?

ビジネス上の問題は全て解決すると言っても過言ではありません。

なぜなら、

・好きな時に
・好きな価格で
・何度でも

購入してもらうことが可能となるから。

したがって、世の中では人間がどんな時に購入するのか、様々な知識・技術を使って明らかにしようとしている者たちがいます。

例えば脳科学。

脳の活動状態を写真のように撮ることが、技術の進歩のおかげで可能となって来ています。

(例えばSPECTというと呼ばれる技術。)

これらの技術を用いて、成約の瞬間に脳の中でどのような反応が起こっているのか?をアメリカなどでは研究されています。

そして、そんな研究機関を大企業は擁していたりするのです。

主にアメリカの企業は、これらの研究の結果得られた知見を応用して、利益の最大化を図っています。

このような営みをニューロマーケティングと呼びます。

脳科学を応用したマーケティングだからです。

言い換えると、ニューロマーケティングでは脳科学を利用して利益の最大化を図っています。

もちろん、利益最大化を図る方法はこれ以外にもあります。

そして、今回のメールでお話しするのは、そんな方法の1つです。

ここまでの文脈から、「利益の最大化を図ること=マーケティング」とひとまず定義することにしましょう。

(私自身はまだこの定義が適切か否か判断し兼ねていますが、一般的な言葉遣いに従うことにします。)

言葉の観点からマーケティングを議論してみましょう。

より正確には、私が専門とするコピーライティングの視点から、利益最大化を図る為に注意すべきことをお話ししたいと思います。

注意すべきこととはなんでしょうか?

2回前のメールでも書きましたが、Awareness(認知度)についてです。

見込み客の認知度を正しく掴めていないと、こちらからのメッセージが逆効果になることさえあります。

今回のメールでもAwarenessが鍵となるので、簡単に再掲しておきます:

・most-aware(認知度が最も高い)
・product-aware(商品の認知)
・solution-aware(解決法認知)
・problem-aware(問題認知)
・unaware(不認知)

Gene Schwartzの提案に則り、見込み客の認知度はこの5段階に分類します。

この5段階の具体例は2回前のメールでも触れました。

それも再掲しておきます。

ダイエット商品を考えた場合、それぞれのAwarenessに属する見込み客は次のようになります:

見込み客が自分は太っていると感じていない場合、unaware。

太っていると気付いていればproblem-aware。

太っているという問題の解決法、つまりダイエット法を知っていればsolution-aware。

そのダイエット法を実現する商品を知っていればproduct-aware。

最後にその商品の購入を検討していればmost-awareとなります。

そして、今回のメールの結論から先に書いてしまうと、「利益を最大化するには、これらのAwarenessに合わせて打ち出すメッセージを調整しよう」ということです。

では、どのようなメッセージを発すれば良いのか?

unawareとproblem-awareは一旦置いておいて、solution-awareの認知度を持っている見込み客の場合を考えてみます。

ダイエット商品の例で言えば、見込み客は自分が太っていることを認識しており、そしてダイエットという解決法を知っている状態にあるという場合です。

このとき、どうすればこの悩める見込み客は商品を購入してくれるでしょうか?

基本的にはその解決策を商品によって与えられることを納得させることができれば、購入してくれると考えられます。

ダイエット商品の場合は、その商品によってダイエットできると説得できれば購入してもらうことを期待できるということです。

したがって、「お子さんの命に100円の価値がありますか?」の中で解説したpromiseを打ち出し、それを証明してあげれば良いということになります。

(「お子さんの命に100円の価値がありますか?」はこちら:)

ダイエット商品であれば、実際にその商品を使用することによって痩せたという事例を見せたり、痩せて満足している顧客の声でpromiseを証明したりすることになります。

solution-awareの見込み客に対してはこのようなメッセージを打ち出すことにより、商品によって問題を解決できると納得してもらいましょう。

その結果、成約してくれると考えられます。

2つ目に、次のAwarenessに進んだproduct-awareの場合。

ダイエット商品の例では、見込み客が商品を知っている場合に相当します。

この時はどのようなメッセージを打ち出せば良いでしょうか?

見込み客の気持ちになって考えてみましょう。

ダイエットしたくて、ダイエットできるという商品も知っているとします。

もし、あなたがこの見込み客の立場だったら、どんな行動をしますか?

きっと、次のようなことを考え、行動することでしょう。

「自分の問題を解決してくれる最善の商品はどれだろう。」

このように考え、複数の商品を比較検討するのでは無いでしょうか?

この経験は、誰しもしているはずです。

例えば、用事で東京駅まで行かなければならなかった場合。

乗り換え案内サービスを使って複数の経路を調べます。

そして、掛かる時間や料金、あるいは途中で作業できるかなどの判断材料に基づいて、自分によってベストな交通手段を選択します。

あるいは、仕事仲間とランチに行くことになった場合。

会社から行ける範囲でも複数のレストランがある方が少なく無いでしょう。

その場合、その日の気分、価格帯、味などを比較検討することで、最終的に訪問するお店を決定します。

つまり、商品を知っている状態の見込み客は「自分に最も合った商品」を求めて比較検討を行うのが通常です。

したがって、product-awareの見込み客には他の商品との違いを打ち出して行くのが有効です。

俗にUSP(=Unique Selling Proposition)と呼ばれる、あなたが提供している商品の独自のウリを提案して行くと良いと考えられます。

USPが伝われば、その独自性に惹かれる見込み客はあなたの商品を選んでくれます。

なぜなら、定義からそのUSPはあなたの商品しか持っていないから。

他の商品ではそのUSPを得られないため、比較検討の結果あなたの商品が選ばれるという状況を作ることが狙えます。

3つ目に、most-awareの場合。

ダイエット商品の例であれば、既にダイエット商品も提供会社についても知っており、購入を検討している状態。

この場合は、素直に見込み客にオファーをしてあげれば良いと考えられます。

most-awareというのは、既に同社から商品を購入したことがあり、そのとき満足した既存客などの場合が多いです。

例として何度も取り上げているAppleのファンたちが典型的です。

彼らは既にiPhoneなどの商品を購入した経験があり、商品やサービスに満足しています。

そして、商品やAppleという会社自体に、ある種の親しみを感じているので、信頼関係も築けております。

それ故、彼らには単に商品をオファー(提案)するだけで、「今回の商品も良いものに違いない」と感じてもらえると期待されます。

したがって、彼らに対しては素直に商品や価格を打ち出してあげるだけで良いということになります。

敢えて言うなら、(可能な場合に)お得な値引きなどを打ち出してあげれば喜んで購入してくれるでしょう。

most-awareの見込み客は既に多くの情報を知っており、しかも信頼関係も築けている場合が少なく無いので、このように簡単なメッセージで成約を狙うことができます。

実際、ファンというmost-awareな見込み客が多いと考えられるAppleの製品のWEBサイトは、最初からオファーを見せている簡単なメッセージになっていることを以前お見せしました。

ここまでが、Awarenessの高い3段階についてです。

そして、この3つを先にお話ししたのは、ビジネスでは主にこの3段階を狙って行くからです。

もちろん、Awarenessの低い2段階を狙ったビジネスも存在します。

そして、実際に大成功した例もあります。

ただ、この2段階を狙って稼げるのは一流のコピーライターが文章を書いた場合などです。

というのも、Awarenessが低い見込み客には伝えるべきことが多く、難しいからです。

例えば。

自分は太っていると思っていない見込み客にダイエット商品を売れるでしょうか?

多少なりとも、それは難しそうだと感じて頂けるのでは無いでしょうか。

したがって、通常はここまでにお話ししたAwarenessの高い3段階にいる見込み客に向けてメッセージを伝えて行くことになります。

ただ、場合によっては、Awarenessの低い2段階を狙う場合もあるのは確かです。

では、その場合、どんなメッセージを打ち出せば良いでしょうか?

まずはproblem-awareの場合。

ダイエット商品の例だと、自分は太っているという問題は認識している場合です。

この時は、まずはその問題を解決する方法があるよ、と伝えることが先決です。

その時、商品は一切見せてはなりません。

なぜなら、商品を見せたら売り込み臭を嗅ぎ取られるから。

人間は基本的に売り込みを嫌うので、売り込みと悟られないようにすべきです。

特に、Awarenessが低い場合はまだ商品さえ知らず、購入なんて考えてもいません。

その状態で商品を見せてしまうと、

・YouTubeの広告
・暇つぶしにふらっと入った服屋でめちゃくちゃ商品の紹介をしてくる店員さん
・興味本位で登録したメルマガでセールスばかりしてくるメール

などのように、鬱陶しがられるのがオチです。

この傾向は人間が普遍的に持っていると考えられるので、基本的には商品を見せるのは遅らせた方が無難です。

ただし、Awarenessが高い場合は例外的にすぐに商品を見せてもあまり問題ありません。

むしろ、most-awareなどの場合はすぐに見せる方が好ましくさえあります。

(以前お話しした、思ったほど利益アップに貢献できなかったセールスレターでは、私はこの点を理解できていませんでした。)

一般的には売り込みが嫌われるので、まずは見込み客の問題を解決する方法があるよ、と伝え、そしてその方法を実現する手段として商品を紹介して行くことになります。

このとき注意すべきことは、売り込み臭を消す為に、見込み客自身が商品を欲してから初めて商品を見せるという順序です。

この順番は「成約率を上げる10の方法」の中で解説しました。

(「成約率を上げる10の方法」はこちら:)

つまり、problem-awareの見込み客を相手にする場合は、まずは彼らが抱える問題を解決する方法があると伝え、その方法を実現する手段として商品を紹介することが有効と考えられます。

最後に、unawareの場合。

ダイエット商品の場合は自分が太っているとさえ認識していない見込み客となります。

この場合にはどのようなメッセージを打ち出せば良いでしょうか?

確かに、彼らに問題を強く認識させ、直ちにクロージングする高度な技術も存在します。

(この技術は王道ではあるのですが、マニアックなのでここでは省略します。

この技術を具体例とともに解説した書籍もあるので、興味のある場合はご連絡ください。)

ですが、この技術を使えるようになる為には豊富な実戦経験とずば抜けた思考力が必要になるので、普通は難しい方法となります。

では、unawareの見込み客にアプローチする術は無いのでしょうか?

私が知る限り、比較的容易に使える方法が1つだけ存在します。

それは物語を使ったメッセージを発信するという方法です。

物語という形式は、人間が受け取りやすいと考えられています。

実際、私たちは子供の頃、親から物語を聞くことを好みます。

まだ言葉を上手に使えない頃にも関わらず、物語はすんなりと私たちの頭に入り、記憶に残ります。

(例えば、桃太郎という物語を大人になってから聞いた者は多くないでしょう。

言い換えると、私たちは小さな頃、そして小さい頃にだけこの物語を聞いたということです。

それにも関わらず、私たちは今でもスラスラと物語を語ることができます。)

このように、物語という形式は、人間の頭に入りやすく、記憶に残りやすいという性質を持っています。

もしかしたら、世界で最も読まれている本である聖書も物語だとご存知かもしれません。

聖書は物語としてキリスト教の教えが書かれています。

その理由も物語という形式が人間に適しているからだと私は考えています。

このように、物語というのは万人に適した、消化しやすい形です。

それ故、物語に乗せてあげれば、unawareの状態にある見込み客でも消化することが可能となります。

具体的には、次の2通りの物語を打ち出すと有効だと考えられます。

1つは見込み客と同じように、問題を認識していない主人公が問題を認識していなかったが為に不幸になる物語。

もう1つは1つ目の物語と同様の主人公が問題を認識し、解決することで幸せになる物語。

いずれにせよ、まずは問題を認識してくれるように誘導してあげる必要があります。

そして、unawareの段階にいる見込み客に対しては、物語を使って誘導してあげるのがほぼ唯一の方法です。

物語を使ったメッセージとして、1つ実際の例をお見せしましょう。

2017年に発表されたAmazonのCM。

Amazon Prime CM Motorbike篇 90秒
アマゾンプライム

これは、あるおばあちゃんと孫の物語です。

物語としていることで商品に興味の無い者でも見入ってしまいます。

そして、後半まで商品の影さえ出てきません。

一瞬しか出て来ないのも売り込み臭を消す為に効果的です。

更に、このCMが秀逸なのは感動を誘っていること。

感動というのは、心理学的には行動を促す感情だと考えられています。

したがって、このCMによって、Amazonは商品であるAmazon primeの成約という行動をしてもらおうと周到に狙って設計したに違いないということです。

おまけに、つい知人にも勧めたくなるような物語とすることで、バズらせることも狙っています。

バズることができれば膨大な人に拡散することができますので、更に成約が増えると考えられます。

そして、このバズらせるという方法は、unawareの見込み客を狙った効果的な拡散方法でもあります。

なぜなら、彼らは問題を認識していないので、自ら検索することなどはなく、友人などから回ってきた情報を通して知らせるというようなルートくらいしか使えないからです。

以上の理由より、上でご紹介したAmazonのCMはunawareの見込み客を狙った、非常に効果的なメッセージになっています。

なお、今回ご紹介したAwarenessゴトのメッセージの打ち出し方は、以前このメルマガにも登場した楠瀬さんが似たことを言っていました:

どのようなメッセージとするかは多少の差異がありますが、Awarenessの違いによって打ち出すメッセージを調整するという点では私と意見が一致しています。

以上が5段階のAwarenessゴトに有効なメッセージです。

まとめておきますと、次のようになります:

・most-aware(認知度が最も高い)→直ちにオファーを見せる
・product-aware(商品の認知)→USPを打ち出す
・solution-aware(解決法認知)→promiseを証明する
・problem-aware(問題認知)→問題を解決する方法として商品を紹介
・unaware(不認知)→物語を使う(バズらせることができるとベスト)

あなたのビジネスの見込み客に合ったメッセージを打ち出し、利益の最大化を図っていきましょう。

P.S. もし、具体的にどのようなメッセージを打ち出せば良いのか、はっきりとは決められない場合は、セールスコピーライターに頼んでメッセージを練ってもらうのも手です。

彼らはその道の熟練者なので、効果的なメッセージを提案してくれるでしょう。

ただ、あなたが手にしたいコピーが、高い成約率を狙える言葉であるならば、私が日々研究している分野に他なりません。

私は通常、私がコピーを書き直すことによって増加した利益の25%(条件によっては20%)を頂いております。

私自身がアフィリエイトする場合は販売価格の50%以上のアフィリエイト報酬に設定して頂くことをお願いしております。

したがって、実質的に販売価格の80%以上の歩合を頂ける案件もあります。

(先週レターを納品した案件の歩合はアフィリエイト報酬を入れて80%です。)

このような高い歩合にも関わらず、現在多くの依頼を頂いており、12月28日までは予約が埋まっています。

私のコピーライティング能力は日々向上しており、現在頂いている依頼が片付いた2ヶ月後には歩合がもっと高くなる可能性もあります。

それでもよろしければ、私のgmailまでご連絡ください。

なお、執筆は無料です。



最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。

ご質問やご意見を歓迎します。

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