刺さる言葉の選択法

From:Dr.kappa
木曜日、午後7時32分
日本、本州

(これは、2020年12月4日に送信した私のメルマガを一部編集したものです。)

私は今ある研究をしています。

説得力を持つ構造は何か?という問題です。

というのも、様々な売れたセールスレターを分析していく内に、それらの持つ共通点が見えてきたからです。

例えばピアノコピー。

コピーライティングを勉強したことがある者であれば誰もが知っているであろう有名なセールスレターです。

あのレターのヘッドライン「私がピアノに座るとみんな笑った。だが演奏し始めると…!」が特に有名で、日本でも様々なところでパクられています。

ですが、実はあのレターには効果的な構造が隠れていたことをご存知でしょうか?

具体的には、(私が現時点で発見した限り)3つの構造と、全体を貫く1つの狙い(売ることは大前提なのでここでは別の狙いを考えています)が隠れています。

ご存知でしたか?

ピアノコピーの分析もネット上でたくさん見つかりますが、構造まで言及した分析は多くないでしょう。

少なくとも私は見たことがありません。

売れたレターを分類し、並べてみて初めて見えてくる共通点なので、数本のレターの分析では見えないのは無理ありません。

(分類するには切り口を明確にする必要があります。

私が行った分類は、以前お話ししたAwarenessに基づいています。)

原理的に、「価値」は比較によって浮き彫りになるからです。

この原理は、例えば1週間ほど出張や旅行に行き、家に帰って来た瞬間を思い浮かべて頂ければわかりやすいでしょう。

家の匂いに普段はどっぷり浸かっており気付きませんが、久しぶりに帰宅する経験をすると、他との比較によって家の匂いを再発見します。

家の匂いと出先の匂いという2つの対象の比較によって前者の「価値」(それが良い匂いであるにせよ、あるいは臭いにせよ)が立ち上がります。

同様に、売れたレターの効果的な構造も、他のレターとの比較によって初めて浮き彫りになって来ます。

そして、私は今、このような研究を行なっています。

ただ、この研究はまだ発展途上なので、今回のメールでは、ある程度確立された研究についてお話しすることにしました。

このテーマは以前お約束した、ビッグアイデアを更に強力にする方法でもあります。

簡単に言えば、良い文章にする方法です。

通常、1つの試みには良い面と悪い面、両方を持ちます。

ですが、今回お話しする方法は(少なくとも現時点では)悪い面は無いと考えています。

今回ご紹介する方法がなぜ良い面しか持たないのかをお話しする前に、通常は両面を持っていることを確認してみましょう。

両面を持つ例として、(復習にもなるので)以前書いた認知的流暢性を考えてみます。

漢字が並んだ難しい言葉という印象を受けますが、簡単に言えば「易しい=正しい」と我々の脳が判断する傾向のことを言っています。

この傾向は心理学などの実験で検証されており、易しい文章は正しいと感じやすいことがわかっています。

(私の本業である理論物理学の論文でも、説得力を感じるものは短文が多かったりします。)

したがって、セールスレターのような説得的文章では易しい文章とした方が良いということ。

易しさを高める方法は色々あります。

・短文を使う
・難しい構文(受け身形など)は使わない
・1文に1つのメッセージ

などです。

これらを意識することで、認知的流暢性が高くなり、読みやすくなります。

その結果、正しいと感じてもらいやすくなり、説得力が増すということです。

また、この認知的流暢性という概念を知る前に私が考案した(似た)概念として、「読む抵抗」があります。

私自身はこちらの方が一般的で、しかもわかりやすいと考えています。

(雷が避雷針に落ちるのと同様に、読む抵抗が小さいところから読み始める傾向など、直感的に理解しやすいからです。)

(私の持論では)一般的なので、読む抵抗を小さくする方法は更に多く存在します。

以前お話ししたものだけでも

・イメージをスムーズにつなぐ
・読者の言葉を使う
・抽象から具体という順序

を意識すると良いのでした。

ただ、読む抵抗を小さくする(あるいは認知的流暢性を高める)ことは、良い面ばかりではありません。

1つマイナスもあります。

それは、離脱されてしまう危険性です。

というのも、読む抵抗が小さい文章だと、先が予測できてしまう為、「これは知ってる」と判断され、読み飛ばされてしまう可能性が高くなるから。

(この現象はcategorical imperativeと呼ばれています。)

したがって、実際に文章を書く際は、読む抵抗を小さくしつつ、categorical imperativeを避けなければなりません。

絶妙なバランスが必要になります。

ある意味、11月6日のメールでお話ししたMAYA理論に通ずるとも言えるでしょう。

馴染み深くする(例えば読者の言葉を使って)と同時に、読者の期待を裏切る(例えばニュース性を入れる)ことでcategorical imperativeを避ける文章が最大の結果(相手の説得など)を叩き出すと考えられるからです。

このように、世の中には互いに相反する2面を持ち、それらのバランスを取ることで最大の結果を得られる場合が少なくありません。

(日本や中国には中庸という言葉があります。)

ですが、今回お話ししようとする方法は良い面しか無いと考えています。

では、その方法とは何か?

それは強い動詞を使うことです。

「動詞に強弱なんてあるのか?」と思われるかもしれません。

強い動詞というのは、簡単に言えばより強くイメージを浮かばせる動詞のこと。

2つ具体例を挙げてみましょう。

次の2文のどちらの方がより鮮明なイメージを描けるでしょうか?

A:結果を出す
B:結果を叩き出す

A:株価が下がる
B:株価が暴落する

どちらの例もBの方がイメージが鮮明になったのでは無いでしょうか?

私の観察によると、人間は文字を読んだだけでは理解しません。

言葉からイメージを描けた時に理解したと感じます。

そして、イメージが鮮明であれば鮮明であるほど、理解したという感覚は深まります。

(これが通常は抽象的な話より具体的な話の方がわかりやすい理由。

鮮明なイメージを描きやすいからです。)

また、セールスレターのような説得的文章では、理解してもらうことだけを狙ってはいません。

理解の先にある行動を相手に取ってもらうことを狙います。

その為には、相手の何らかが変化する必要があります。

それは信念かもしれないし、考えかもしれないし、あるいは感情かもしれません。

いずれにせよ、相手に変わってもらうことで、今までとは違う行動が生じる可能性が開かれます。

つまり、説得的文章では相手に変化してもらうことが必要です。

では、どうすれば変化してもらえるか?

単に字面だけ眺めていても人は何の影響も受けません。

そうではなく、もっと深く言葉が刺さったとき初めて、人は変化することができます。

(この事実は、知らない言語の文章を読んでも何の影響も受けないことに気付きば理解できると思います。)

そして、深く刺さる言葉にする為の1つの方法が他でもなく、強い動詞を使うことです。

言い換えると、人の頭に入るのは言葉ではなく、そのイメージです。

したがって、頭の中のイメージを強めてくれる、強い動詞が効果的だということ。

では、どの動詞が強く、どの動詞が弱いのでしょうか?

残念ながら、日本語の動詞をこの観点で分類した文献は見つかりませんでした。

ただ、アメリカなどではマーケティングの一環として、強い動詞の研究もなされています。

そして、強い動詞のリストを作成してくれています。

私が見つけたリストを2つご紹介しましょう。

https://www.uhcl.edu/writing-center/documents/tip-sheets/usingstrongverbs.pdf

https://www.allendalek8.com/cms/lib7/NJ01001462/Centricity/Domain/90/Strong_Verbs.pdf

URLからお気付きかもしれませんが、1つ目のリストはヒューストン大学がまとめているリストです。

アメリカがどれだけマーケティングに力を入れているか、このような面からも理解できますね。

対して、日本ではこのような研究はまだ無いようです。

(少なくとも私は見つけることができませんでした。)

なので、日本語の場合はどうすれば良いのか?という疑問が残ると思います。

その場合は、ご自身でより鮮明なイメージを抱かせる言葉を(類義語などから)選ぶか、あるいは上のリストを参考に強い動詞のリストを事前に作っておくのも良いでしょう。

もし、このメールを読んでいる方にブロガーがいらっしゃったら、アクセスアップを狙う題材に良いかもしれません。

日本語での強い動詞のリストは需要があると考えられますので、少し頑張って記事としてまとめれば、知りたい方が殺到すると考えられるからです。

できたリストを私に教えて頂ければ、メルマガで(ブログなどを)紹介させて頂くかもしれません。

あるいは、もし誰もやりたがらず、だけどそんなリストが欲しいという声が多ければ、私自身で強い動詞のリストを作成してみようかとも考えています。

ご要望がありましたらご連絡ください。

最後に、なぜ強い動詞を使う方法には悪い面が無いのかをコメントしておきます。

強い動詞を使うと、副詞が不要になります。

例えば先ほど考えた例。

A:株価が下がった
B:株価が暴落した

Bと同じ内容を「下がった」という動詞で表現しようとすると、「株価が大きく下がった」などと副詞が必要になります。

その結果、文章が長くなり、読む抵抗が大きくなります。

一方、強い動詞を使えば副詞は使う必要が無いので、文章が短くなり、読む抵抗が小さくなって説得力が増します。

(ビッグアイデアに強い動詞を使えば、より説得力の高いアイデアにすることができます。)

では、なぜこの方法にはデメリットが無いのか?

理由は強い動詞を使うというのは(ある意味表面的な)言葉選びに関する部分だからです。

言葉選びで読む抵抗を小さくすることはできても、動詞を変えるだけで先が読めなかった文章が、続きを予想できる文章になることはまずありません。

したがって、読む抵抗を下げることは可能でも、categorical imperativeに引っ掛かる危険性は(動詞を変えるだけでは)ほぼゼロです。

それ故、(私が現時点で認識できている範囲では)強い動詞を使うデメリットはありません。

世の中には稀な良いことしかない方法なので、積極的に使っていきましょう。

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最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。

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